たんたんと、たんたんと、

淡々と坦々と綴る日々

陸で溺れかける

喉が渇いた。


夫と冗談言いながら、お茶をカップに注いだ。


一口含み飲み下そうとした瞬間


夫の笑神様が降臨。


爆笑しようとしたワタシの体は
今にも飲み下そうとしていたお茶を思い切り気管に吸い込む。



むせる、いや、むせるという表現では物足りない。


そう、ワタシ、溺れてる。


息ができずゲボゲボオエオエし
目からは有無も言わさず涙が出てきて
お茶と唾液が混じったものが気管支と喉で行ったり来たりしている。



空気が吸い込めない。




まさしく溺れている状態だ。




3歳の時と、小1の時にも溺れたから
これで3度目の溺れだ。





ワタシの大袈裟な反応に
笑神様が降臨した夫が嬉しそうに笑っているのが右側から聞こえる。




ワタシはその横で溺れている。




あまりにも空気が吸い込めなくて
少し死を意識する。




ワタシの悶え具合に異変を感じたのか
横にいた夫と小さなかい十は無言になる。




少し死を意識しているワタシは
本能に従って何とか空気を取り入れようと試みる。




タプッとしたお腹に
火事場の馬鹿力的な力を無意識に込める。





少し空気が入ってくる




それと同時にさっきまでめっちゃ我慢していた尿がチョロっとなる。





まだ死に直面するワタシにそれを笑い飛ばす余裕もなく、ただ咳込み、ただ空気を吸い込んだ。





やっと咳も落ち着き息ができるようになって




ガラガラの絞り出した声で




オシッコモレタとつぶやく。




死ぬほど恥ずかしいが、隠しきれない。
死ぬほど恥ずかしと言っておきながらも
実際死ぬより何ら大したことはないと思っている。





夫は心配そうにしながら片付けを手伝ってくれた。いいやつ。ほんといいやつ。らぶ。





その横でかい十は、ワタシの咳き込む真似をして笑っている。





三十路手前でも漏らしてしまうのだから、
かい十がお漏らししてももう何も言えない、
もう他人事だとは思えない。





そして今、クシャミをしたら左鼻から鼻血が飛び散り、テッシュを丸めて鼻の穴に詰めながら夜な夜なブログを更新している。






このブログ記事のカテゴリを、ありふれた日常にしたが、





こんなありふれた日常はもうゴメンである。