賭博写真
柔らかい西日に包まれて散歩
ちょうど視界に入りこむ高さの太陽は
真昼間より光量を強めたのかと錯覚に陥らせる
道端に生える草も枯れかけた花も
みんなキラキラ輝いて魅力的な表情だ
写真に収めたいのに
2歳児はそんな隙を与えてくれやしない
一回だけ、一回だけシャッター切る!と決め
2歳児の手を引いて近づく
ほら、ふわふわ〜の草だよとか、ゆらゆら〜してるね〜とか2歳児が興味引きそうなワード連発させながら
( 結果全く興味示さないが、シャッターを一回だけ切る隙を生み出す小技 )
念力込めてノーファインダーでシャッター押す
実物の方がもっともっといい表情だけど
でも、こーゆーのきらいじゃない、まーいっか
ほんとはもっとこーしたいとかあるけど、まーいっか
被写体に執着すると2歳児の機嫌は損なわれるからね(機嫌損ねると歩かなくなるからそれは母にとっては死活問題)
2歳児との散歩で写真を撮るのに必要なのは
運とタイミングと潔く諦める漢気、まさしく賭博
今日の勝敗はそこそこ悪くない。
まぁ勝ち気味な感じだろうか。
うへへへへ。じこまんぞくであーーーる。